永沼 秀崇さん

聖マリアンナ医科大学出身

専門分野に捉われず全身を診れる医者になりたい。ここはその為に学べることが多い場所

永沼 秀崇さん

Message

地元の宮城県で起きた東日本大震災で見た医療者の方々への憧れが、医者への道に進むきっかけとなった永沼さん。
研修医になって最初の頃は“なりたい自分”と“何もできない自分”のギャップで苦しんだ時期もありましたが、聖マリは将来の目標に向けて多くのことを学べる場所だと実感していると言います。

大学では部活の
勧誘隊長をやってました

体を動かすことが好きで、大学ではソフトテニス部とフットサル部に入っていました。
コロナ前はしっかりと部活に取り組んでいて、所属リーグや医科歯科リーグの昇格をかけて本気でやっていましたね。
フットサルは研修医となった今でも続けています。
部活では2年間勧誘隊長をしていました。
どの部活も下級生が必要になると思いますが、「どこのお店をとって・本気にさせるプレゼンをして・どう続けてもらうか?」を考えて勧誘するんです。

その経験からか、研修医となって最初の頃にあったオリエンテーションでは、聖マリ出身の人と他大学出身の人たちの温度差が気になって、他大学出身の人もランチに誘ってみるなどしていました。
外部から来る方は、慣れない環境など内部生にはないストレスがあると思い、少しでも緩和してあげられたらと思ったんです。
ただ、聖マリアンナ医科大学は、外部の方に興味を持って接する人が多いので、溶け込みやすい環境だと思います。
新しい人と関わることが好きな人が多いので、とても良い環境だと感じています。

中学2年で東日本大震災を経験。
将来的には災害医療も視野に

私は宮城県出身で、津波が来るほどの場所ではありませんでしたが、建物の倒壊の危険があるエリアでした。
父が医者だったことで元々医者への憧れはありましたが、この東日本大震災の時に医療者の方々が来てくれたことが医者を目指す大きなきっかけともなりました。

私自身、多くの被災者がいらっしゃった沿岸部の方に衣服を届けに行くことがあり、その時に被災地の様子を目の当たりに。
そこで活躍するDMAT(災害派遣医療チーム)も見たり、少しでも被災された方の役に立ちたいという気持ちになりました。
ゆくゆくは地元に帰るとかではなく、DMATなど災害系のことをやってみたいとも考えています。
DMATになれた時にも必要ですが、実際に力を発揮するためには救急のことも学ぶ必要があります。
聖マリアンナ医科大学は救急も強いし、私の将来の目標に向けても学べることが多い場所だと感じています。

“なりたい自分”と“何もできない自分”の
ギャップに苦しんだ時期も

研修医になった最初の頃は、悩んだ時期もありました。
指導医でもある先生方はすごく優しく教えてくれますが、自分は処方もできなくてカルテを書く事しかできない。
病棟勤務の基本もわかっていない中で診察業務も重なってくると、自分の中で仕事をパターン化できず、問題の対処の仕方が分からなくなり大変でした。

今は「これを聞かれたらこの処置」「この問題ならこの診察」というプロセスが出来てきたので少しずつですが慣れてきています。
そういったプロセスがない状態だと、他の先生に頼ってしまって自分が成長できない、何も考えてないまま頼ってしまう事で指導してもらうなど、処理する問題が多くなってしまってパンク状態でした。

“なりたい自分”と“何もできない自分”のギャップを感じていましたが、ゴールデンウィーク明けあたりに、自分で処方ができるようになるなど、自分で何かをできるようになって初めて、分かってきた感覚が芽生えました。
研修医になって、患者さんからの感謝の言葉はもちろんですが、指導医の方に「よく考えて行動できたな」とか、今まで指導を受けていた部分を自分で反省して上手くできた時に、考察に関して褒められたときはとても嬉しかったです。

聖マリアンナ医科大学は
研修医として働きやすい場所

給与面はトップとは言えませんが、残業代や休日の面など、福利厚生がしっかりしています。
また、セクハラやパワハラなども配慮されているので安心して働けます。
それ以外でも、自分に不利益があるようなことに関しては、すぐに先生が動いてくれて、研修医として働きやすい環境です。

立地も駅からは少し距離がありますが、最寄駅から新宿や横浜などには30分圏内なので不便を感じることはあまりないです。
病院周辺にはお店などは少ないですが、コンビニやスーパーなど寮で生活する分には困らないと思います。
車があると便利ですが、駅前のうどん屋「宗」はオススメのお店です。

また、聖マリアンナ医科大学は元々キリスト教教育です。私自身はキリスト教信者ではありませんが、「病気の前に人を見よ」という精神がしっかりしている印象がありました。
出身高校がキリスト教関係で、私も心掛けたいと思っていた部分なので、聖マリを選んだ一つの要因にもなっています。